このガイドでは家庭用オーブンの紹介や、その選び方について説明します。

電気オーブンは、最もよく使われているタイプのオーブンで、ガスオーブンにない利点を備えています。
ガスオーブンは、電気オーブンに比べると需要が少なくなってきていますが、それでもいくつかの利点があります。
ガスオーブンの欠点は、局地的に熱が集中しやすいことです。これを避けるためには、定期的に食品を回転させるか、熱をより均一に循環させるためのファン付きモデルを選びましょう。ガスオーブンのその他の欠点は、種類が限られていること、初期費用が高いこと、またガス接続が必要であることなどが挙げられます。
オーブンの種類は、食品の水分量や食感に大きく影響するので、オーブンで作る料理のタイプを考えることも大切です。
従来のオーブンは、放射熱やガスの炎などで食材を加熱します。自然対流によって空気が少し循環することはありますが、熱が均等に分散されないことが多く、ホットスポットが発生する場合があります。ケーキやペストリーを焼くときには、対流式オーブンよりも従来のオーブンの方が乾燥を防いだり、外側の加熱が早くなりすぎないように加熱できるのでおすすめです。
家庭用オーブンで最も人気があるのは、対流式オーブン (ファン付きオーブン)です。ファンで熱風を循環させることで、より速く均等な焼き上がりになります。外側をパリッさせたい場合にはおすすめですが、水分を保持する必要があるペストリー向きではありません。対流式オーブンにはファンがないものもあり、従来のオーブンとしても機能するようになっています。
スチームオーブンは、家庭のキッチンではあまり使われていません。価格も対流式オーブンに比べて高めですが、その利点から人気が高まっています。例えば、焼き時間が短く、栄養分や風味の保存に優れているため、ヘルシーな料理に適しています。また、調理に必要な油の消費量も少なく、再加熱や解凍には電子レンジよりも優れています。スチームオーブンは、調理中に蒸気を庫内に充満させることで機能します。大きく分けて、水道に接続するタイプと給水タンク付きの2種類があります。従来のスチームオーブンには、ロースト機能やカリカリに焼く機能がありませんでしたが、対流式オーブンまた焼き器と組み合わせた新しいコンビスチームオーブンには、これらの機能が備わっています。
電子レンジは、食品中の分子を振動させ摩擦熱を生じさせるマイクロ波を利用して、食品を加熱します。一般的にオーブンよりも小型で掃除がしやすく、値段もより安いです。料理の温めはオーブンより速いです。ただしいくつかの欠点があります。加熱にムラがあり、ボリュームのある料理や量の多い料理を温める場合には不向きです。また普通の電子レンジでは、食材のローストしたり焼き色をつけることができません。スペースがあまりない方には、コンビ電子レンジをおすすめします。
多くの家庭用オーブンは多機能で、様々な調理法ができるようになっています。コンビスチームオーブンや電子レンジの他にも、グリル機能や回転肉焼き機能、料理による温度調節機能などを備えたオーブンがあります。
オーブンのタイプ
ヨーロッパのオーブンは主にビルトインタイプで、背の高いキッチンやキッチン下への設置向きです。また、キッチンカウンターに設置できるものもあります。ビルトインオーブンは、標準サイズのものが多いですが、設置スペースの寸法を確認しておくことが大切です。また、ガスオーブンやスチームオーブンをお考えであれば、台所の構造を事前に確認しましょう。
オーブンの標準サイズは、オーブンが設計されている国により異なります。例えばヨーロッパでは、ビルトインオーブンが主流で、幅60cm、奥行60cmの平均サイズのキッチンユニットに収まるように設計されています。
標準的なヨーロッパのオーブンの高さ | |
コンパクトなオーブン | 45cm |
スタンダードシングルオーブン | 60cm |
ダブルオーブン | 70-90 cm |
キッチンカウンターダブルオーブン | 75cm以上 |
ビルトインオーブンに対応してないキッチンユニットをお持ちの場合や、スペースが限られている場合は、カウンタートップオーブンがおすすめです。 また、広いキッチンをお持ちの方は、オーブンとコンロが一体となったオーブン付きコンロを検討するのも良いでしょう。
多くのオーブンには洗浄を容易にするためにエナメル仕上げですが、自動洗浄オーブンは時間の節約になります。
料理をより簡単で楽しくするための、新しいオーブンの一部をご紹介します。