ブリーズ・ソレイユの選び方

DUCO社製　ブリーズ・ソレイユ

日射遮蔽システムとも呼ばれるブリーズ・ソレイユは、屋内や建物への太陽光の侵入を調整するための大事なツールです。 どのブリーズ・ソレイユを選ぶかは、建物の外観だけでなく、エネルギー効率にも大きく影響します。 本購入ガイドでは、以下のような、選択する際に考慮すべき重要ポイントをご紹介いたします。

• 素材選び
• ルーバーの向き
• 特性
• オプション機能とトレンド

ALUCOBOND社製 アルミニウム製ブリーズ・ソレイユ

どの素材を選ぶかは、どのような外観の建物を好むのか、そしてどのような本質的機能を持つ建物がいいのかで決まります。 これらの考慮事項には、建物の耐荷重、一般的な気象条件、規制への適合性、メンテナンスの容易さ、修理可能性などが含まれます。

主な材料 ：

金属製 ： パンチング、ワイヤーメッシュ、グレーチングなど選択肢が多く、メンテナンスも簡単で汎用性が高いです。 ルーバーに関しては、ステンレス製よりも、軽量で安価なアルミニウム製が好まれます。

木製 ： そのナチュラルな美しさから選ばれることが多いですが、より頻繁な手入れが必要になる場合があります。 同じ外観を模倣した、より実用的な代替品として、ウッド・プラスティック・コンポジット（WPC）を検討するのもいいかもしれません。 さらに、金属などの特定の素材で、木材の外観を再現する仕上げが可能なものもあります。

ガラス製 ： 色、仕上げ、不透明度のバリエーションが豊富で、ガラス製ファサードの外観を引き立てることができます。一方でセラミック製は、セラミック製ファサードの外観を引き立てることができ、メンテナンスも簡単です。

CORRADI社製　横型ブリーズ・ソレイユ

ルーバー式を選ぶ場合は、ルーバーの向き（縦型か横型か）が、採光や日射熱取得の調整に大きく影響します。

一般的に、横型（水平）ルーバーは夏場の高角度の日射の影響を緩和するのに優れ、縦型（垂直）ルーバーは眩しさを軽減するのに特に優れていると言われています。 窓からの視界を遮りたくない場合は、ブリーズ・ソレイユではなく、日よけやひさしをご検討頂くとよいでしょう。

RABEL社製　折りたたみ式ブリーズ・ソレイユ

気候に対応した設計をご希望の場合は、どのタイプを選ぶか、またどこに、どのように配置するかで、日射角度やファサードのデザイン、材料の選択といった要素が決まります。

計算 ： 素材の選択や建物外壁の開口部の位置や大きさは、日射取得と熱損失に大きな影響を与える極めて重要な要素です。 日射遮蔽システムを設計する際には、一般的な気候や風のパターン、日射角度、建物の向きなど、より広い背景を考慮することが極めて重要です。

固定式／可動式／角度調節式 ： 固定式は、経済的であることが多いですが、個々のニーズや天候の変化に合わせて位置を変えることはできません。一方で可動式には、シャッター、ブラインド、パネル、ルーバーといった形で、スライド式、角度調節式、折りたたみ式があります。

電動式／手動式 ： 可動式を選んだけれど本体に直接触れない場合は、管理が電動式のものを選ぶとよいでしょう。 直接触ることができる日射遮蔽システムでも、電動式の方が便利かもしれません。しかし、電動式は手動式よりも高価であることが多いです。 電動式の中には、時間帯によって建物内の照明レベルを最適化するようプログラムできるものもあります。

LEVOLUX社製　太陽光発電式日射遮蔽

近年、建物へのパッシブ冷暖の設置が増えてきています。 各季節の太陽の角度を徹底的に調べることで、寒い時期には暖かさを提供するために太陽光を利用し、暑い時期には過剰な熱から建物を保護する日射遮蔽システムの設計や、設置場所を決めることが可能となります。 さらに、革新的な技術を活用したり、自然環境を利用したりすることで、日射遮蔽システムのメリットを最大限に引き出すこともできます。

例えば太陽光発電式は、太陽光発電パネルが内蔵されており、日射熱から建物を保護しながらエネルギーを生み出します。

また自然環境の例でいうと、例えば落葉樹は、夏の日差しを遮り、眺望と空気の質を向上させてくれます。 そして冬になると葉を落とすので、建物内に日光が入りやすくなり、室内を暖めるのに一役買ってくれます。

これは、日射遮蔽システムをプロジェクトにスマートに取り入れた一つの実例ですが、その地域の気候の特徴に合ったシステムを選ぶことがとても大切です。